2024年6月総会の株主提案の結果をまとめてみました。確認できている限りで株主提案件数は84件でアクティビストによる提案が60％を占めました。総会で30％以上の支持を受けた件数は18件でアクティビストによるものは72％を占め、議案によっては一定数の他の株主の賛同を得た結果となりました。
その中で可決したのは1件のみで、紳士服アパレルのダイドーリミテッドに対してのストラテジックキャピタル（以下”SC”）の取締役選任議案でした。SC提案の6名中3名が可決し、会社提案の6名中1名は過半数を得たものの取締役定員8名を超えていたため否決となりました。
同社株は総会翌日開示の有価証券報告書で村上ファンドが保有していることが明らかになっていましたが、7月4日に村上ファンドによる大量保有報告書が場中に提出されて市場がヒートアップ。翌日もストップ高となり、なんとそこでSCと村上ファンドともに全株売却してEXITしてしまいました。新経営陣が7月4日の引け後に破格の株主還元策を発表したことも株価材料になったものと思います。
ただ、この株主還元策を実施するためには、さらなる不動産売却が必須となるものと考えられ、虎の子のダイナシティ（小田原のショッピングセンター）の売却に注目が集まるものと思います。
2024年6月株主提案結果
